2019年5月30日 福井、読売、科学新聞
福井大子どものこころの発達研究センターの藤澤隆史講師は29日、米国の大学との共同研究で、虐待など避けるべき養育(マルトリートメント)を経験した子どもについて、愛情ホルモンとも呼ばれる「オキシトシン」の働きと、社会性をつかさどる脳の一部の容積、人への愛着形成に関連性があることを解明したと発表しました。治療効果の”見える化”や、精神疾患のリスク予防といった活用法が期待されます。
研究責任者の友田明美・同センター教授は「マルトリ児と非マルトリ児の違いを科学的に解明し、介入していく必要がある」と指摘。今回の研究により「環境的な要因で子どもの発達の軌跡が変わることが分かった。支援者にとっても大きな励みになるはず」と話しました。