2011年9月10日 日刊県民福井・中日・福井新聞
東京電力福島第一原発事故を踏まえ、県の「エネルギー研究開発拠点化計画」の充実を図る実務者検討会(座長・山本暠勇福井大産学連携本部長)の第2回会合が9日、県庁で開かれ、災害対応ロボットなど5つの研究テーマの検討状況が報告された。
県は「原子力防災・危機管理機能の向上」「エネルギー源の多角化」の2分野を計画に盛り込む方針。検討会は8月、具体的なテーマとして、災害対応ロボット△原子力災害対応高機能資材△レーザー除染・解体△バイオマスエネルギー△中小水力電力-5つのワーキンググループを設け、研究開発や事業化に向けた課題の整理などを進めている。
会合で、各メンバーらが検討状況を説明。災害対応ロボットでは「廃炉措置などを含め、事業者が平時から利用できる技術が有効」「県内原発を使って実証できる」などの意見が紹介され、出席者から「福井から発信できる技術の確立を」と期待の声が上がった。
検討会は国や大学、電力事業者の関係者ら18人で5月に発足。10月の最終回で各テーマの研究開発や事業の進め方をまとめ、拠点化計画に反映させる。