2011年6月28日 福井新聞
学力、体力面で全国トップクラスの福井の教育を学ぼうと、東京都板橋区が福井大教職大学院と連携し、教員養成や魅力ある授業作りに励んでいます。今年4月から同区の教諭2人が院生として研究に励むほか、大学教官も東京に定期的に出向き、学校運営のあり方などについて同区の教諭たちと議論を交わしています。同区教委は「福井の取り組みを貧欲に吸収し、区全体に広げていきたい」と話しています。同大教職大学院は、同区との連携を機に赤塚第二中を拠点校に指定。松木健一・教職開発専攻長らスタッフが同校を定期的に訪問し、2人の院生を含む学校全体の教諭を巻き込みながら、問題解決型の授業作りなどについて議論を重ねています。これからの展望について、同区教委指導室の宮田統括指導主事は「学力だけでなく、体力も全国トップクラスを維持し続けている福井の教育を見習い、赤塚第二中の研究成果を、区内の全小中学校に広めていきたい」と述べています。相互交流で教育の質をさらに高めたいとの思いは、福井も同じ。松木教職開発専攻長は「福井の先生にとっても、東京の先生と学び合うことで、新たな視点から光が投げ掛けられ、日ごろの自分の活動を相対化することができる。メリットはとても大きい」としています。