医学部 老木成稔教授が福井県科学学術大賞を受賞しました。

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医学部 老木 成稔教授が「第12回福井県科学学術大賞」を受賞し、12日、福井市下六条町の県生活学習館で開かれた「第35回ふるさとの日」記念行事の中で、西川 一誠福井県知事から表彰状が送られました。

この賞は、福井県内において科学技術の開発または学術研究に携わり、福井県の発展に貢献した者を顕彰することを目的とした表彰制度で、“福井県版ミニ・ノーベル賞”と呼ばれています。

今回の受賞は、神経の情報伝達や心臓の拍動リズムの発生を担うイオンチャネルの動的なメカニズムを分子レベルにおいて初めて解明し、チャネルを人工的な細胞膜に埋め込み、実験を行う方法を開発した研究の業績が評価されました。

イオンチャネルとは、細胞膜の内外をK、Na、Caイオンが出入りする細孔をもったたんぱく質で、イオンの流れを制御する役割を持っています。イオンの出入りによって細胞内の電位の変化が起こり、心筋の活動が波形として見えるものが心電図です。また脳の働きを記録するのが脳波です。

表彰式の後、西川知事との懇談会が行われ、知事から「心電図が見えるのもイオンチャネルのおかげ。アイドルグループのメンバーが急死した『致死性不整脈』の発症にもイオンチャンネルのメカニズムが関わっているのではないか。将来のノーベル生理学・医学賞の受賞につながると期待している」と功績を称えました。老木教授は「日本でひとつの新薬を開発するための費用は約500億円ともいわれていますが、薬剤によるチャネルに対する副作用を事前にチェックしておかなければ無駄な経費になる」とイオンチャネル研究の意外な効用について話し、「関西出身で縁もゆかりもない福井県に来て約20年。研究に打ち込み、このような賞までいただき光栄です」と感謝を述べました。

今後、さらに研究が進めば、医学分野のほか、イオンチャネルの機能の応用により、燃料電池に使用される水素イオンを通す膜の開発など異分野での活用も期待されています。

 

│ 2017年2月15日 │