8月23日、本学の高等教育推進センターと保健管理センター、学生総合相談室が、「もしも『死にたい』と言われたら」と題して、文京キャンパスのアカデミーホール(松岡キャンパス及び敦賀キャンパスはTV会議システムを使用)でFD・SD研修会(第7回学生支援講演会)を開きました。教職員のほか、外部支援機関の関係者計113名が参加しました。
開会に先立ち、本学の安田年博理事(教育,評価担当)副学長は、「20代の自殺者は年間3000人ほどおり、私たちが死に関する相談に直面する可能性も大いにある。この講演を通じてその対応のヒントを得られたらと期待している」と挨拶しました。
続いて、国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所薬物依存研究部長の松本俊彦氏がテーマに沿って講演。松本氏は10代の1割に自傷経験があるとし、自傷をやめさせることがゴールではなく、「死にたくなるほどつらい」という思いの背景にある、現実的な問題を聴き取り、そのために何ができるかを考え、適切な機関に支援を繋げることが大切だと強調しました。
もしも「死にたい」と言われたら、否定や反論するのではなく、よく話を聞いてほしいとアドバイス。安心して相談できる関係作りが自殺予防に資すると結論づけました。
最後に、本学副学長で、保健管理センターの腰地孝昭所長が「今日の講演を参考に皆さん自身が考えながら学生や友人、家族に寄り添ってほしい。保健管理センターの今後の活動にも繋げて行きたい」と総括し、本学の学生支援における進展が期待される有意義な講演会となりました。