平成9年度教育学部情報社会文化課程卒業/福井テレビジョン放送株式会社 報道局
南谷 寛郎さん
福井テレビの報道部に勤務していますが、大学時代はマスコミ志望ではありませんでした。
臨床心理学を学びたいとの思いから教育心理学に実績がある福井大学に入り、社会科学系コースを選択しました。ところが、心理学を学ぶにはもう一方の情報系コースに進まなければならなかったのです。社会科学系では法律や経営、社会学を学ぶのに対し、コンピュータなどの情報系の方が心理学と結びつきの深い領域だったようです。正直、コース選びを失敗したなと思いました(笑)。
しかし、社会科学系コースの中でも心理学に近い学問はないかと気持ちを切り替え、社会心理学やマスコミ論などが学べる社会学を専攻しました。
そこで、コミュニケーションや対人関係の社会学を専門とする伊藤勇先生と出会いました。先生はよく「社会学とは常識を疑う学問だ」と、おっしゃっており、自分がめざす学問はこれだと、進むべき道が決まりました。
3年生のときに参加した裁判所の就職説明会がきっかけで、非行や親権問題があるときに家族関係などを調べる専門の職業があることを知り、家庭裁判所調査官や法務省の研究所で働きたいと思うようになりました。
在学中の受験も含め、3度挑戦しましたが叶わず、周りのすすめもあって一般の企業に就職することにしました。
地元新聞社で9年間記者をしました。見たことを自分が解釈して文書化する新聞から、よりリアルタイムでダイレクトな情報を伝える映像の仕事に挑戦したいと思うようになり、福井テレビへ転職をして6年目になります。
マスコミ業界を選んだのは、大学時代に伊藤先生から「社会を知るためにはジャーナリストが書いたルポルタージュを読め」と教えられ、読んだ家族問題やいじめ問題などのルポから、マスコミも自分のやりたい職業に近い分野だなと感じていたからです。