平成18年度 教育地域科学部 学校教育課程芸術・保健体育教育コース卒業/株式会社大広北陸 営業企画本部 富山コミュニケーションデザイン部 主任
岡本 達哉さん
私が働いている大広北陸は、北陸三県を中心に企業や自治体の宣伝や広告に関する幅広い業務を行っています。お客様の課題を解決するために、どのようなコミュニケーションの方法があるかを考えて、ご提案し、実現していくのが私たちの仕事です。私自身は、デザイン・映像・イベントのプロダクションや新聞社・テレビ局の媒体各社と協力しながら、クリエイターの方々に道すじを示すような役割です。実際には、営業担当と同行してお客様にお話をお聞きし、広告やイベントの企画・立ち上げから「何でもやります」というのが正直なところです。北陸新幹線の長野-金沢間の開業まで2年を切り、新幹線に関連する情報も増えています。地域を盛り上げていくチャンスなので、しっかり取り組みたいですし、今の経験を将来の福井延伸時に生かして、地元に恩返しができればいいなと思っています。
大学4年の夏休みには内定が決まり、勉強のため当社の福井事業所でアルバイトをしていたことがあります。仕事の内容について少しは理解しているつもりでしたが、やはり、アルバイトでは見えないところも多く、入社してはじめて気づいたこともたくさんありました。学生時代は自分が面白いと思うこと、やりたいことを提案していましたが、一般の人たちにどう見えるかが大事なんですね。アルバイトやインターンシップはもちろん良い経験の場ではありますが、それが全てだとは思わないでほしいですね。学生時代の少しの体験だけで自分に合う、合わないを判断するのはもったいないと思います。
大学では学校教育課程の芸術・保健体育教育コース・美術教育サブコースに所属していました。ユニークな先生が多くて、普通は会えないようなアーティストのお話を聞いたり、制作風景を見せてもらったり、刺激的な経験もたくさんさせていただきました。
入学したときは絵画を中心に、自分の表現したいものを創りたいと考えていたのですが、学校教育課程で、絵画、彫刻、工芸、デザインなど、美術に関してひと通り学んでいくうちに、専門はデザインを選びました。授業で「デザインとはお客様の課題を解決するための表現である」というお話を聞いて、非常に新鮮に感じたのがきっかけです。
卒業後は、デザイナーという選択肢もあったと思いますが、もっと幅広く大きな視点で、クリエイターの力を生かせる今の仕事に大きな魅力を感じています。
学生の皆さんには、創作活動とか旅行とか何でもいいのですが、今だからできる、好きなことや興味のあることにしっかり時間を使って欲しいですね。個人的には映画が好きなので、字幕なしで理解できるようにもっと英語も勉強すればよかったと思っています。就職だけがゴールではありません。寝る間を惜しんででも、いろいろな経験をして、視野を広めてほしいと思います。