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考える力を培う「てつがくカフェ」からの学び

医学部医学科 3年

渡邉佑衣 さん

医学教育・倫理学の西村高宏准教授が開催している地域向けの公開講座「てつがくカフェ」を通して、将来医師になった時に患者さんと向き合うための学びを深めています。

てつがくカフェは、一つのテーマに沿って参加者が自由に対話し、普段気づかなかった自分の考えと向き合う場所です。渡邉さんは、みんなが普通だということが、なぜそれが普通なのか、当たり前だと思われていることを一度立ち止まって考え直すようになったと言います。てつがくカフェの学びは、医師になった時に患者さんの心の声に耳を傾け、気持ちに寄り添いながら専門用語に頼らず説明する、そのような力が
付くと考えています。

初めて哲学に触れたのは中学生の頃。ドストエフスキーの作品を読んだことがきっかけで興味を持つようになりました。その後、予備校で偶然ドストエフスキーの研究をしている先生に出会い、先生からの勧めもあって、大学では医学の勉強だけではなく、哲学の学びにも触れようと決めていました。

1年次には、迷わず「てつがくカフェ」に参加し、チラシへの寄稿もしています。「人の痛みって、わかる?」など、テーマについてその時に感じたままを書きますが、実際に参加し、他の参加者の考えに耳を傾けていくと、自分との違いに思わぬ気づきを得て、考えをさらに深く掘り下げることができています。

てつがくカフェのチラシ

てつがくカフェのチラシ

地域医療実習で診療所に行った際、高齢者や、身体や精神的に何らかの不自由を持っている方など、様々な患者さんに出会いましたが、先入観や偏見を持たずに接することができたのは、てつがくカフェから学んだこと。てつがくカフェのサークルも立ち上げ、学内に留まらず、哲学を通じた新たな気づきや出会いの機会を広げようとしています。

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