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情報処理学会北陸支部 優秀論文賞を受賞 情報安全工学研究室

工学部知能システム工学科、大学院工学研究科 原子力・エネルギー安全工学専攻

山本 裕玄さん(工学部知能システム工学科 4年)、山北 将平さん(大学院工学研究科 原子力・エネルギー安全工学専攻 博士前期課程2年)

原子力・エネルギー安全工学専攻・情報安全工学研究室(小高知宏教授)では、知的活動をモデル化して工学的な利用を研究し、情報セキュリティ技術にも応用しています。コンピューターネットワーク上で安全・安心な情報システムづくりを進めています。

位置情報を用いた災害情報伝達システムの構築

工学部 知能システム工学科 4年 山本 裕玄さん

災害時には安否情報や被災状況、交通情報、避難所等の情報をいち早く集め、安全を確保することが求められています。東日本大震災時には、通信系のトラブルで電話やウェブが利用できず不安になった方も多いと思います。しかし、SNSであるTwitterやメールを利用した通信は比較的利用が可能であったと言われています。

私はTwitterのTweetで使用されている位置情報を災害時に活かし、地図上で可視化するWebシステムの構築を行いました。現在のTwitterでもユーザーの位置確認や情報の閲覧は可能ですが、全てのユーザーが反映されることはなく、位置情報も曖昧です。しかし、緊急時には詳細な情報が要求されるので、防災コミュニティサイトを構築する必要性があると考えました。そこで、Twitterの文字情報の速報性とGoogleマップの正確な地図情報を組み合わせ、災害時に投稿された情報を位置情報とともに共有出来るシステムをつくりました。

システムを構築するにあたり、Twitter APIやGoogle Maps APIなどを組み合わせて用いました。理想とする形をなかなか実装することができず、様々なアプローチを試行錯誤しましたが、実用化を想定すると付け加えたい機能がまだまだあるので、発展の余地はあると感じています。このような賞をいただけたことは大変光栄で、今後の自信にもつながりました。研究に携わることができてよかったです。

※本研究は福井県ソフトウェアコンペティションにおいてフューチャー賞も受賞。

大学院工学研究科 原子力・エネルギー安全工学専攻 博士前期課程 2年 山北 将平さん

システムのユーザーを認証するために、一般的にはパスワード認証が行われています。この方法では悪意ある第三者の不正行為に弱く、パスワード解析などによって突破されてしまう危険性があります。そこで、安全にユーザー認証を行うため、キータイピングを行うユーザーの手の動作をもとに認証を行うシステムを考えました。手の動作の記録にKinectをカメラとして採用。このカメライメージをもとに手の骨格を検出することで、認証します。実験では、5桁~10桁のパスワードでデータを集計し、特徴あるモデルの作成が出来ました。短い動作でも手の特徴を捉えることができ、パスワードを複雑化することなくセキュリティ性を確保することができます。

本研究を進めるにあたり、ご指導くださいました先生方に御礼申し上げます。この度、受賞することができたのも、多くの方々の助力があってこそです。来年度より社会人となりますが、研究室で培った経験を仕事に活かしていきたいと思います。

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