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一般社団法人福井県染色同業会  工夫考案懸賞において知事賞を受賞

工学部材料開発工学科4年

稲葉 大介さん

福井県の地場産業である繊維技術の交流や振興を目的に毎年、一般社団法人福井県染色同業会が実施している工夫考案懸賞において、最優秀である知事賞(学生の部)を本学 工学部 材料開発工学科 4年 稲葉大介さんが受賞しました。
稲葉さんは、色落ちしにくいとされている「バット染料」を使ったセルロースの染色法の開発を研究テーマにしています。バット染料は、綿や麻製品などの染色に使われていますが、濃い色が染めにくく、高度な染色技術を必要とする問題があります。このため、限られた工場での高級衣料ブランド用の染色に限定されているのが現状です。
研究室では、繊維先端工学専攻の中根幸治教員と稲葉さん、社会人ドクターの若生寛志さんと業界でもあまり例のないバット染色を行うための基礎的研究に取り組んでいます。実験室での研究結果を企業で開発した染色機での染色に適用してみて均一に綺麗に染まるかを調べています。

私は「Vat染料を用いた短時間染色」を目指して研究しています。バット染料は水に溶けにくく、そのまま布を染色液につけても染色出来ない特殊な染料で、ムラ染めになりやすく染色が非常に難しいです。しかし、この染料で染めた布は堅牢度に優れていて現在、一流ブランドのポロシャツやコートなどに使われています。私は染料を有機溶媒に溶解して染色を行なうことで染料の拡散性を向上させる実験を行っています。しかし、最初はなかなか染料が有機溶媒に溶解しなくて均一に染色することができず苦労しましたが、中根先生や若生さんに助けてもらい均一に染色することができました。中根先生に工夫考案懸賞に参加する機会をいただき、染料を有機溶媒に溶解させるアイデアを発表したところ知事賞を受賞することができました。発表は非常に緊張しましたがなかなか味わうことのできない体験ができ、また一歩成長した気がしました。私は大学院でも研究を続けていき、さまざまな発見をしていきたいです。

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