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越前和紙七夕吹き流しコンテスト 大賞を受賞

工学部建築建設工学科、大学院工学研究科建築建設工学専攻

池田高康さん(工学部建築建設工学科 4年)、吉田貴博さん(大学院工学研究科建築建設工学専攻 博士前期課程1年)、稲垣裕史さん・矢倉大地さん(大学院工学研究科建築建設工学専攻 博士前期課程2年)

工学研究科建築建設工学専攻 櫻井康宏研究室の学生4名が挑戦

池田高康さん、吉田貴博さん、稲垣裕史さん、矢倉大地さんは、2010年7月に行われた越前和紙七夕飾りコンテストにおいて最高賞の大賞に選ばれました。

越前和紙七夕吹き流しコンテスト 大賞を受賞して

この度、私たちは「第2回越前和紙七夕吹き流しコンテスト」への参加をきっかけとし、越前和紙を用いて七夕飾りのひとつである吹き流しをチームで制作、「風の掛け橋」と題した作品で大賞を受賞致しました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA七夕の吹き流しは、もともと織姫の織糸をシンボライズしたもので機織や技芸の向上を願うものでした。また越前和紙は、日本三大和紙のひとつに挙げられる福井の伝統工芸のひとつです。今回のコンテストはこの越前和紙を用いて吹き流しを作ることがテーマでした。地域の伝統や文化を理解し、いかに制作に結びつけるかに焦点を当て4人で話し合いを続ける中で、吹き流しが柳のように風にゆられる様子=「変化」、越前和紙の特徴=「透き」というキーワードが浮かんできました。 この2つのキーワードを基本コンセプトに据え、4人でスタディ、議論、試行錯誤を繰り返しました。

p3_big約50センチ四方の天板に4センチ間隔のグリッドを打ち、そのそれぞれの交点から釣り糸を垂らし、長さの異なる細い短冊を張り付けるという構造が私たちの吹き流しの特徴です。紙の薄さを残しつつ、従来の塊のような吹き流しとは異なった立体感を生み、吹き流し全体が風に揺られて舞うようにデザインされています。様々に舞う短冊は視線の抜けを生み、「透き」を表現します。多色使いをせずに天の川を表現し、風に吹かれてさらさら揺れる上部の赤と青の球体は、織姫と彦星の出会いをイメージさせます。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA今回このような賞を受賞できたことを大変光栄に思います。 制作をする過程で、4人の意見を統一しひとつの作品にすることの難しさ。和紙という決して思い通りにはいかない自然素材を直に触れることができたこと。3mに及ぶ巨大な作品を1/1スケールで作ることができたこと。吹き流しと建築、形は違いますがモノづくりという観点で、これらを経験できたことは、建築を学ぶ私たちにとって将来に活かしていくことができると実感しました。 また自分たちの身近にある地域の伝統や文化に対して自ら働きかけることは、地域の人との交流、地域への親しみ、愛着を生むきっかけとなります。伝統が受け継がれていくには、今あるものだけをただ伝えていくだけではなく、時代のなかで生まれてきた新しい考えや流れを取り込んでいかなくてはなりません。そういった点で私たちが伝統工芸に触れることができたのは、伝統工芸の可能性を探り、地域を豊かにしていくという意味で貢献できたのではないかと感じています。

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