工学部 知能システム工学科 4年
北畑 佑紀枝・神谷 将樹
工学部 知能システム工学科 4年 北畑佑紀枝
私は11月16日に開催されたふくいソフトウェアコンペティション2009に,「施設案内アプリケーション」という題目でシステムのプレゼンテーションを行い,福井県ソフトウェア奨励賞を受賞することができました。
システムを簡単に説明しますと,決められた順路を,PDAなどの携帯情報端末の画面に位置に応じて情報を表示し,施設内を案内するアプリケーションです。 システムは位置特定の為に無線LANとサーバ,それを制御する為にアクセスポイント,そしてページを表示する為にWEB技術,以上の要素で構成されています。
一般的に無線LANを使用した場合は,どのアクセスポイントに接続しても同じページを表示し,同じ内容を返します。 しかし本システムはその場合とは異なり,異なるアクセスポイントに接続するとページのURLが同じながらも,異なる情報を表示します。 これはアクセスポイントとそれに適した位置情報を,予めサーバ上に登録し,アクセスポイントが切り替わる毎に異なる情報を表示するようにしてあるからです。 それ故にPDAを持ったユーザが移動する,即ち接続するアクセスポイントが切り替わることで,各位置に適切な案内情報が表示される仕組みになっています。 ユーザは特に難しい操作はせず,PDAに表示された画面を見ているだけで,順路に沿って目的地まで到着できます。
受賞したシステムは研究の一部であり,不安定な部分も幾つかあります。 今回の経験や失敗などを活かし,システムの応用,発展へと繋げていきたいです。 最後になりますが,様々な助言を下さった小高知宏教授,そして相談に乗って頂いたり発表練習に付きあって頂いた研究室の皆様に心から感謝致します。
工学部 知能システム工学科 4年 神谷 将樹
ふくいソフトウェアコンペティション2009において,「C言語を用いたイーサフォンライブラリ」という題で発表を行いました。結果,福井県IT産業団体連合会会長賞を受賞することができました。
本研究には私が所属する研究室の小高知宏教授が考案し特許を取得したイーサフォン技術についての研究です。本研究を行った動機は,イーサフォン技術を用いた端末を開発した際に,ソフトウェア部分の開発がわかりにくく非常に困難であった事,また同じネットワーク内の異なる種類のイーサフォンアプリケーションがお互いに干渉しあい,共存が不可能であったことが上げられます。イーサフォン技術は設定を不要とし簡単にデータ通信が行える技術であることから,様々なアプリケーションへの応用が考えられますが、以上に挙げた2点はこれからの開発において非常に重大な問題になることが分かります。
本研究では,まず多くのアプリケーションでバラバラであった通信規格を整理し,まとめました。アプリケーションごとに番号を付与することにより同じネットワーク内においてもイーサフォンアプリケーションごとに共存可能になりました。これからイーサフォン技術を用いたシステムを開発する際には,この通信に従い開発を行っていくことになります。また,主にプログラミング言語であるC言語を用いてイーサフォンのソフトウェア部分が開発されてきましたが,新しく扱うのが簡単で再利用可能なライブラリを構築することにより、アプリケーションの開発を非常に簡単にすることが出来ます。
ふくいソフトウェアコンペティションに提出したライブラリはまだ開発中で今後の細かい仕様も模索中ではありますが,今回このような章を受賞できたことで一層励みになると同時によりよいライブラリにしなければならないという気持ちになりました。本研究を支えてくださった先生方,研究室の皆様に心から感謝いたします。よりいっそう研究を進め頑張っていきたいと思っています。