工学研究科 物質工学専攻 博士後期課程3年
董 博宇
題目 「A Fundamental Study on Wet Blast Processing Using a Micro Slurry-Jet Erosion (MSE) Tester」
著者 Boyu DONG, Toshiro MIYAJIMA, Tohru MATSUBARA, Yoshiro IWAI
発表日、多くの方がポスターセッションに来られて、たくさんの質問と有益な指摘をいただきました。特に新しい加工方法とするMSEの研究目的、加工メカニズムと精密加工分野への応用に関心が持たれる方が多かったようです。
MSEは微小(約1ミクロン)の粒子を使用できる砥粒加工法であり、シリコン、ガラスのような硬脆材料の表面加工に対し、熱、チッピング、クラックなどの発生が極めて少ないため、硬脆材料を基材とする半導体や電気電子の部品などの表面加工に応用することが期待されています。本研究では基礎的研究として粒子の大きさが加工特性と加工メカニズムに及ぼす影響を考察しました。実験より粒子径約3ミクロン以上では脆性破壊に、その以下では延性破壊あるいは材料の塑性変形に支配されるため、約3ミクロン以下の粒子による材料表面はとても滑らかであり、半導体部品などの表面の微細加工に応用することが可能です。これから、材料表面の微細加工の分野にもっと展開していきたいと考えています。
今回の学会ポスター発表を通じて、国際会議の雰囲気を経験できたこと、色々研究分野の知識を勉強できたこと、普段からしっかり理解しておくことの重要性を認識しました。貴重な意見と指摘で自分の研究をより深く広く理解するためにすごく役に立つと思います。また、他の発表内容や発表の仕方、ポスターの作り方なども勉強になりました。
また、大会から「Field Best Presentation Awards (U36)」をいただきました。すごく驚きましたが、今後の研究にもっと頑張って行きたいと思います。
最後になりましたが、学会発表を行うにあたり、機械工学専攻の岩井善郎教授、本田知己准教授、宮島敏郎助教および機械工学科表面設計工学研究室の皆様に大変お世話になりました。この場をお借りして、厚く御礼申上げます。