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RoboCup2006 SimulatlonLeague Development Competition 3位入賞

工学研究科 知能システム工学専攻

瀧澤 崇

6月14日~20日まで、ドイツ・ブレーメンで開催されたRoboCup2006において、本学大学院工学研究科知能システム工学専攻 瀧澤 崇さんと仁愛大学助手 久保長徳さん(本学大学院修了)のチーム“JU-TSUBAMEGAESHI”が、世界各国からの参加8チーム中、3位に入賞しました。

Robo Cup 2006は世界の人々が一喜一憂するロボットの「ワールドカップ」

工学研究科 知能システム工学専攻 瀧澤 崇

工学研究科 知能システム工学専攻
瀧澤 崇

RoboCupへの出場自体はすんなり決まりました。僕達が出場したのは”Simlation League Development Competition”という部門で、3DSimulationに関して、何か役に立つツールを開発したり、SoccerServerを改良して、その内容を口頭発表し、その優劣を競い合うものです。僕達は先輩が開発したツールと、僕が開発したツールを一緒にしてエントリーし、無事に参加資格を得ることができました。本当は、僕は実際にサッカーをするチームを開発し、その部門での出場を目指していたのですが、見事に落選。そのため、今回はDevelopCompetition での出場のみとなりました。

実際に出場が決まってから、大会本番までは約3ヶ月の時間があったのですが、他にもやらなくてはならないことが多く、なかなか準備に時間を割くことができませんでした。準備と言っても、実際に発表するツールは完成していて、多少の修正が必要なだけだったのでそちらの心配をする必要はあまりありませんでした。しかしそれ以外の、例えば発表原稿の準備は結構大変でした。お互いが離れたところにいて、実際に会って打ち合わせができるのも多くて週に3回ほどだったので、発表内容を固めるまでにかなりの時間がかかりました。また、英語での研究発表はしたことがなく、そもそも英会話の能力自体が低いので、なんとか英語を理解できるようになろうと思って学校の行き帰りに英語を聞くようにしていました。いつもは音楽を聞いていたので、そういう面でも結構大変でしたね。結局、ドイツへ向かう飛行機の中でも準備を続けて、なんとか発表原稿を完成してそれを英語に直し終わったのは、発表の前々日でした。この他にも大変なことは結構あって、予想外に大変だったのがドイツまでの航空券の確保でした。RoboCupが開催される6月は、ドイツではワールドカップの真っただ中で、その時期にドイツへ向かう飛行機は軒並み満席でした。なんとか早朝に出発する直行便を確保できたのでよかったのですけど。

大会は6月14日に開幕しました。RoboCupは毎回大きな展示場で行われます。僕が参加したシミュレーションリーグの他にも、小型リーグ、中型リーグ、AIBOリーグ、レスキューリーグ、レスキューシミュレーションリーグが開催されていて、世界各国から多くの参加者が来ていました。競技の他にも企業のブースがあったり、ソーセージを食べたりビールを飲みながら休憩できるスペースがあったりするためか、会期中はかなりの人が会場に来ていました。僕の発表自体は6日目だったため、それまでは発表の準備をしたり、他の競技を見学したりして過ごしました。RoboCupはアカデミックなコミュニティとして立ち上げられたため、参加者のほとんどが大学生や修士課程、博士課程の学生でした。日頃の研究の成果を試す場でもあるため、準備をしている時の顔は真剣そのものです。しかし、実際に競技が始まり、自分たちのチームが得点するとガッツポーズをとったりして大喜びします。そういうところがRoboCupのよいところかもしれません。

日程も進み、発表の日が来るととても緊張しました。英語での発表など、今まで一度もしたことがない上にあまり練習もできなかったので発表前はとても不安でした。しかし、原稿を見ながらもなんとか発表を終えることができました。初めは足の震えがなかなか止まりませんでしたが、半分がすぎた頃からだんだん慣れてきたのでよかったです。受賞のことを聞いたのはその翌日でした。実は,僕が聞いたのは受賞が決まってから暫く経ってからだったのですが、正直驚きでした。他のチームが作ってきたツールの方がすごいと思っていたので、まさか、という気持ちでした。しかし、実際に3位のトロフィーを見たときに、少しだけ「3位を獲得したのだな」という実感がわいてきました。ドイツまで来た甲斐があったな、という気持ちにもなりました。とてもうれしかったです。

ドイツは当然と言えば当然なのですが、日本とは多くの部分で違っていました。驚いたのは昼間の長さです。日本では、遅くとも7時くらいから暗くなるのですが、ドイツでは夜10時くらいまで空が明るくて、滞在中は時間の感覚が少しおかしくなってしまいました。そのためか、子供達が夜10時半くらいまで外で遊んでいたのが日本と大きく違うところだなと感じました。日本だと、そんな時間まで起きているともう寝なさいとか言われますし。大変だったのは食事です、当然のことながらパン食がほとんどで、それにハムやチーズを挟んで食べたりしていました。はじめのうちは良かったのですが、だんだん飽きてきてしまって後半では日本食が恋しくなってしまいました。泊まったホテルには朝食がついていました。しかし、ハムやチーズ、ソーセージ、パン等の種類はとても豊富だったのですが、サラダみたいなものはなぜか用意されておらず、それもちょっと大変でしたね。そのおかげかどうかはわかりませんが帰国してから少し体重が増えてしまいました。

そして、何と言ってもワールドカップですね。僕達はワールドカップが開幕して2日目にドイツに到着したのですが、空港には各国から様々な格好をしたサポーターが来ていました。それぞれにお国柄が出ていて、それを見るのも結構楽しかったです。ちなみに、僕らが乗っていた飛行機には、当然のことながら日本のサポーターがたくさん乗っていましたけどね。ドイツが勝った日はものすごい盛り上がりを見せていました。日本ではなかなか見ることができない盛り上がり方だったので、少し怖かったですけど。

ドイツでは普段日本では体験することができないことをたくさん体験できてとてもいい経験になりました。RoboCupでは、3位入賞もうれしかったのですが、やはり英語で発表をするという経験が自分にとってはとてもいい経験になりました。ここで学んだことを糧にして、自分自身、更なるレベルアップを目指したいと考えています。

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