5月14日に国際地域学部2年次の課題探究プロジェクト(PBL)では、細谷龍平特任教授のクラスと本学の学術交流協定先のラトガース大学(米国)とのオンラインによる合同授業が行われました。このクラスでは「福井で見るサンタの夢」を課題として設定しています。これは、1870年に福井藩が教育の近代化のために招聘したウィリアム・E・グリフィスが日本で初めて行なったとされるクリスマスパーティーを、150年後となる来年に再現するという、(財)日下部・グリフィス学術・文化交流基金による同名の事業の企画と実現に7名の学生が主体的に参画するものです。
オンライン授業は日本時間21時、米国現地時間8時にWeb会議ツールZoomを使用して行われ、ラトガース大学側からは、学部横断で最優秀の学生が集まる「オナーズ・カレッジ」で、グリフィスの福井での足跡を探求して来たゼミの学生16名が参加しました。はじめに、ラトガース大学側の学生が制作したグリフィスの足跡などを辿ったオンライン・エキシビションのプレゼンテーションが行われました。グリフィスがラテン語を教えた福井藩の日下部太郎ほかの日本人留学生や、その他明治維新前後の日米間の交流についても丁寧に紹介され、本学学生は当時の写真などと共にその歴史を学びました。
その後、オンライン上で小グループに分かれた分科会では、ラトガース大の学生からは「どうしてこのPBLに参加しようと思ったのか」などの質問が行われ、本学の学生は「サンタの夢というプロジェクト名に魅力を感じた」などといった会話をきっかけに、ディスカッションが行われました。双方の学生共に、これらのクラスを取る前にはグリフィスのことはあまり聞いていませんでしたが、その功績を知るにつれグリフィスは日本と米国、福井と世界をつないだ偉大な人であったとの認識が共有することができたようです。
授業の最後には、このゼミを担当したラトガース大の若林晴子先生から、制作したエキシビョションのコンテンツにある福井の地図情報のコラボをしながら、今後も双方のクラスでのオンラインでの接点を保ちたいと提案されました。また来年1月には本学で開催予定の国際シンポジウム「グリフィスの福井」に同大の学生らが来福した際には、本学の学生に会うことを約束しました。