5月19日、「医学部納骨式」と「医学部御遺骨返還式」を執り行いました。よりよい医療者の育成や医学研究の発展にご理解をいただき、「医学教育や研究のために役立ててほしい」と崇高な意思を持って生前に献体登録し、昨年度、「解剖学実習」に供された方々に追悼の意を表して行うものです。献体者御遺族に加え、本学からは内木宏延医学部長をはじめ医学部教員、医学科・看護学科学生などが参列しました。30柱の御遺骨は御遺族に返還されるとともに、本学慰霊碑内の納骨堂に安置されました。
内木医学部長は、「我々医療人が多くの人の献身的な御好意によって支えられていることを実感し、人として、医師として何が大切かを学び取りました。今は亡き方々と御遺族の皆様に深い敬意と感謝の念を捧げますとともに、御霊のやすらかならんことを心よりお祈り申し上げます」と追悼の言葉を述べ、学生代表は、「解剖学実習を終えた今、必死にご遺体に触れ、勉強していくことで手に入れた知識が生きた知識として自身の中に息づいていると強く感じます。そして、私たち医学生、看護学生一同、真剣に命と向き合い、医学を研鑽することで、このかけがえのないご恩に報いることをお誓いいたします」と決意を新たにしました。
また、医学の発展のため動物実験に供された動物の冥福を祈る慰霊祭も執り行いました。かけがえのない生命に対する哀悼の意を常に忘れず、得られた貴重な研究成果を社会に還元する責務を再認識しました。