本学と福井県吉田郡永平寺町は、文部科学省の「地 (知) の拠点整備事業 (COC事業)」において、地域の教育、医療、産業、まちづくり等、地域に貢献する活動を推進しています。その一環として、同町消防本部の「機能別消防団員制度(大学生防災サポーター)」に入団している医学部の医学科・看護学科の学生らが防災に関する講習会を9月10日に、志比北小学校(永平寺町岩野)で開催しました。
初めに、本学の岩井善郎理事(研究、産学・社会連携担当)・副学長と河合永充町長が挨拶し、河合町長は、「福井大学の皆さんがこの町にいてくれることを嬉しく思います。COC事業は最後の年になりますが、来年度以降も一緒に色々な取り組みをしていきたいと思います」と述べました。
続いて、災害看護学 酒井彰久助教と看護学科4年 増田和哲さんが「熊本地震の現状について」と題し講演、熊本の被災地を支援した経験から、写真を交えながら被災直後の状況や避難所での生活を話し、災害時への備えは重要だと訴えました。また、救急医学 木村 哲也准教授が家庭でできる基本的な救急処置法や、心肺蘇生法の大切さについて講演しました。
この他、学生サポーターがAEDの使い方を寸劇で紹介し、消防本部の職員とともに、心肺蘇生法(CPR)・AEDの使い方の指導、ビニール袋やストッキングを使った応急処置の実技などを披露、地域住民の方と交流しました。看護学科3年 中田ひかるさんは、「救急医療に興味があり、防災サポーターに入りました。講習では、住民の方から次々に質問がでて、防災意識の高さに驚きます。医療従事者だけでなく、一般の方が心肺蘇生法の大切さなどを知っていることで沢山の人を助けられると思います」と手応えを話しました。
最後に、岩井副学長が、「学生らがこの日のために準備し、皆様と学べるのを楽しみに講習してきました。学んでいただいたことがお役に立てれば幸いに思います。福井大学は地域から頼りにされる大学をこれからも目指して頑張っていきます」と話しました。