福井大学生命科学複合研究教育センターは、12月24日、「未来の科学者養成講座」の受講生等を対象に、同大学長による講演会を開催しました。学長自らが研究者としての立場から本養成講座の受講生に対して講演を行ったのは初めてです。当日は、県内4高校の受講生約30名が参加しました。腫瘍病理学が専門の福田優学長は、「細胞分化と長寿命核RNA」と題し、同じDNAから異なる臓器ができるメカニズムについて、RNA(リボ核酸)に着目した自身の研究を解説しました。先輩研究者としての学長の講演は、受講生にさらなる生命医科学への興味を抱かせ、講演終了後の質疑応答では受講生から活発な質問が飛び交いました。
同センターでは、平成21年度より独立行政法人・科学技術振興機構(JST)の支援を受け「未来の科学者養成講座」に取り組んでいます。同センターが実施している「生命科学クラブ」から意欲・能力の高い優秀な高校生を発掘・募集し、同クラブから選抜された受講生に対して基本スキルの習得や先端的研究への参加を通じて、受講生の意欲・能力をさらに伸ばす体系的・継続的プログラムを行っています。JSTが平成21年度に実施した参加大学におけるプログラム評価では、福井大学がトップの評価を獲得しました。