国立大学法人福井大学と福井県教育委員会は、平成21年度理数系教員養成拠点構築事業に採択され、地域の小中学校理科教育の核となる理科教員(コア・サイエンス・ティーチャー:以降CSTと略記)の養成が開始されました。
本事業では、概ね実務経験7年以上の現職小学校教員および中学校理科教員を対象とした「上級CST養成プログラム」、理工系学部卒ないしは教員養成系卒の福井大学大学院教育学研究科院生を対象とした「中級CST養成プログラム」、および福井大学教育地域科学部で理科免許の取得を希望する学部3年生を対象とした「初級CST養成プログラム」の3つを開発した。本プログラムは、基礎知識(初級中級のみ対象)、知識、技能、指導力、総合力の5分野で構成されており、受講者は、放課後や土日などの課外の時間を活用して、希望する講座を必要数受講し、これらを積み重ねていくことで各級CST資格の取得に繋がる自己啓発型となっています。それぞれの講座は、福井大学と福井県教育研究所の他、福井県立大学、福井工業大学、福井県立恐竜博物館、福井市自然史博物館、福井県児童科学館など、県内各地の科学教育関連施設の協力のもと開講され、その数は毎年200を超えます。最終的には、県内のどこに居住していても講座を受講できるシステムの構築を目指しています。
本事業も3年目を迎え、平成24年3月23日に第1回福井CST認定証書授与式を挙行されました。今回、上級CST6名、中級CST3名および初級CST3名の計12名が認定され、受講者代表より地域の理科教育を推進する活動に精力的に取り組んでいく旨、決意表明もありました。
平成24年3月現在、全国14都府県で本事業が展開されており、CSTによる新しい地域の理科教育支援体制をシステム化していく計画です。