脳発達科学・児童精神医学や関連する分野の研究と成果の社会還元を図るため、平成23年度より本格的に始動した「子どものこころの発達研究センター」。「こころの形成発達研究部門」「発達脳機能イメージング研究部門」「こころの発達開拓部門」「こころの地域ネットワーク支援室」「Age2企画」の5部門で、研究に取り組んでいます。このセンターの平成25年度研究成果発表会が2月13日に松岡キャンパスで開催され、5つの部門から16演題が発表されました。自閉症やADHD(注意欠如・多動性障害)に関する臨床現場からの報告に加えて、地域との共同で子どもの発育を追跡する調査や自閉症児の兄弟に対する支援方法についての検討、嗅覚研究から神経回路の形成に迫る新たな知見など、子どものこころを取り巻く様々な視点から多彩な研究報告が行われました。質疑応答では、異なる分野の研究者からも質問が多く寄せられ、活発な意見交換が行われました。
冒頭、挨拶した子どものこころの発達研究センター長の佐藤 真特任教授は、「今年度は、新たに坂野仁特命教授のグループを迎え、基礎研究は世界的なレベルに充実し、より多角的な視点から子どものこころの発達について研究できるようになりました。臨床研究も順調に進んでおり、福井大発の研究成果を世界に出していければと考えています」と話しました。