5月16日、「医学部納骨式」と「医学部御遺骨返還式」を執り行いました。これは、より良い医師の育成や医学研究に理解をいただき、「自分の死後、遺体を医学教育や研究のために役立てほしい」と崇高な御意志を持って生前に献体登録し、昨年10月から今年2月にかけて、「解剖学実習」に供された方々のために行うものです。山口 明夫医学部長をはじめ医学部教員、医学部学生などが参列。35柱の御遺骨は御遺族に返還されるとともに、本学慰霊碑内の納骨堂に安置されました。
山口医学部長は、「医学教育が多くの人の献身的な御好意によって支えられていることを実感し、人として、医師として何が大切かを学び取りました。今は亡き方々と御遺族の皆様に深い敬意と感謝の念を捧げますと共に、御霊のやすらかならんことを心よりお祈り申し上げます」と追悼の言葉を述べ、学生代表は、「解剖学実習を終えた今、この実習は医学教育において欠かすことのできない極めて意義のあるものだと実感しています。この貴重な学習・経験を大切にし、立派な医師、看護師として皆様に、そして社会に貢献できるようこれからも努力して参ります」と決意を新たにしました。
また、医学の発展に欠かせない動物実験に供された動物たちの慰霊祭も行われ、かけがえのない生命に対する哀悼を常に忘れず、得られた貴重な経験を広く社会に成果として還元する責務を再認識しました。