全国でCOC+事業を展開している秋田、岐阜、佐賀、富山各県の大学生、教職員らが一堂に会した「はばたけ地域創生士!サミット」を、11月13日と14日に、福井県県民ホールで開きました。福井大学は幹事大学となり、「ふくいCOC+」(※)と「岐阜COC+」の共催です。
県内外の30大学や行政機関・企業を含む計52団体 約200名が参加しました。
13日は、文部科学省の中野理美地域学習推進課長、福井県 櫻本 宏総務部長を迎え、本学の眞弓光文学長は「サミットは、各地域の課題解決の体験談や思いを互いに直接聴ける機会であり、これを機に全国のCOC+が今後、協働しながら発展してゆく事を期待します」と開会挨拶をしました。
ふくいCOC+事業推進責任者である本学の岩井善郎理事・副学長はCOC+事業の背景・目的をめぐり、大学と地域がともに協働・挑戦していくことの重要性を説明しました。
平成29年度地(知)の拠点大学における地方創生推進事業委員会委員を務める福岡女子大学の和栗百恵准教授による基調講演「なぜ『地域創生』か?~来る社会と、大学教育で身につけるべき力から考える~」では、グローバル化が進み価値観が多様化し、10年後に無くなる仕事や新たに生まれる職業など変化が激しい時代を背景に「『何を学び』、『どのように学ぶか』自らの行動をリフレクション(ふりかえり・省察)しながら身につけるべき能力(主体性・実行力・創造力・考え抜く力など)を培うことが大学教育に求められている」と強調しました。
続いて、地域創生士などの資格を目指し、地域でさまざまな取り組みに挑んだ秋田大学・岐阜大学・佐賀大学・富山大学・福井大学の学生らが実践を発表し、学生らは仲間たちのそれぞれの奮闘ぶりを知り、地域貢献への思いを共有しました。
さらに、和栗准教授、福井県経営者協会の峠岡伸行専務理事および岐阜大学地域協学センターの益川浩一センター長が「未来に向けたCOC+」をテーマに、大学や学生の意識改革や地域との関係性などについて鼎談を行いました。その中では今後のCOC+について、地方大学にとって、地域志向教育は一種のリベラル・アーツ(人文・社会、教養)の核であり、地域・大学共に、関心を持って取り組む必要がある等の意見が出されました。
最後に、本学の中田隆二理事・副学長から、サミット初日のまとめと2日目のワークショップに向けて「活発な意見交換を行って、更なる飛躍に繋げてください」と激励しました。
14日は、ワークショップが行われました。学生26名で6グループ(グループ毎に1名の教員が入る)、教職員29名で5グループの総計61名で活発な意見交換・情報交換が行われました。終わりに、このワークショップを通して学んだことを、参加者一人一人が30秒で「宣言」として発表し、今後の活動に活かすことを誓いました。
最後に、共催である岐阜大学の野々村修一理事・副学長から、「今後とも、各地で行われているCOC+事業がこのような形で連携し、より効果を出していくことを目指し、このような事業が継続されることを望みたい。」とのサミット全体を通しての閉会の挨拶があり終了しました。
(※)
「ふくいCOC+」は、福井大学、福井県立大学、福井工業大学、仁愛大学、敦賀市立看護大学、福井医療大学=協力大学が、平成27年度文部科学省「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+)」に採択され、福井県内6大学が連携して福井県や福井県商工会議所連合会などと協働し、地域における雇用創出、学生の地元定着率の向上を推進しています。