大阪にサテライトオフィスを有する大学の集まり「大学サテライトオフィス会“OSAKA”」と、大阪市立総合学習センターが共催する連携講座「うめだカレッジ~知のセレクション~」が10月7日、大阪駅近くの同センターであり、医学部医学科行動科学分野の安倍 博教授が「睡眠と身体のリズム ~体内時計リセットで健康に!~」のテーマで話しました。タイトルにある「体内時計」は、今年のノーベル生理学・医学賞にも選ばれた研究テーマで、受講者らは興味深く聴き入っていました。
私たちの身体は、「体内時計」によって、昼間は活動状態、夜間には休息状態になり、毎日決まった時刻にリセットされないと、30分から1時間のずれが生じます。不規則な生活で体内時計のリズムが乱れると、疲労感・不眠・消化不良といった症状が現れ、“時差ぼけ”のような状態が続くと、ストレスがたまり睡眠障害を発症させる原因にもつながります。
時計を正しくリセットし、きちんとした24時間周期にする方法として、安倍教授は、決まった時間に2500ルックス以上の太陽光を浴び、光と食事のリズムを整えれば、体内時計が正しく刻まれ、より良い睡眠が導かれると解説しました。また、冬季には終日曇天になる北陸特有の天候の話題にも触れ、朝の光を十分に浴びられない日は、決まった時間にウォーキングや料理、掃除など、自分が元気になることを取り入れてくださいと話しました。
参加した受講者からは、「睡眠について悩んでいたので、とても勉強になりました」「睡眠についての新たな気づきがありました」などの感想が寄せられました。