萩中 奈穂美

頭の中に
言葉のネットワークを

  • 萩中 奈穂美
  • HAGINAKA Naomi
  • 教育学部 准教授(国語科教育学)

Profile

1968年、富山県生まれ。1991年3月、富山大学教育学部 小学校教員養成課程 卒業。
2010年3月、富山大学教育学研究科 教科教育専攻 国語教育専修 修了。富山県内公立小学校教諭、富山大学人間発達科学部附属中学校 教諭を経て、2019年4月より福井大学教育学部准教授となる。
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楽だけど伝わらない“広い言葉”

 みなさんは、自分の考えを人に伝えるのは得意ですか?自信を持って得意だと言える人は少ないのではないでしょうか。
 人と話している時、感じたことを上手く表現できずとっさに「すごい」や「ヤバい」といった“広い言葉”を使ってしまうことがあります。あまり考えなくていいから、楽で使いやすい。でも、相手に伝わらなかったり誤解されたりすることも多い。これは、無意識にその背景や前後関係も一緒に受け止め、理解してもらえると期待しているから。残念ながら、それでは本当に伝えたいことは伝わりません。では、どうしたら良いのか。話す前に少し立ち止まり、相手の状況、ココロの中やアタマの中を想像した上でもっとぴったりの言葉を探してみるのです。

体系的に語彙を理解する

 子どもたちにとって、分かりやすい説明力は、学校で友達や先生とのやりとりにとても大切なものです。さらに、社会の中で円滑にコミュニケーションできる大人になるためにも必要です。教員として現場にいた頃、このことに気づき、言葉を意識的に使用し説明する“説明表現能力”をいかに育成するかをテーマに研究しています。説明表現能力は、語句を正しく理解して使いこなせる能力、語彙力が基礎となります。今は特に語彙力を育む指導法の開発にも取り組んでいます。例えば、広い意味を持つ“優しい”という言葉はどんな文脈で使われ、どんな対象を表すかなどを探索し、その関係を図示した「語彙マップ」を作成する授業を考えました。生徒らは、似た語句の意味の違いと共通点、さらに相互関係や全体像を見出し、作文も上達。語彙の理解には語句を列挙していく方法もありますが、図示の方が体系的に理解できることもわかりました。
 こうした実践が子どもたちにとって言葉の面白さを感じるきっかけになり、言葉を道具としてだけではなく自分そのもの、また文化としても大切に思うようになって欲しいですね。

“優しい”の関係を図示した語彙マップ

It's My Favorite!

チーズが大好きです。パンやワインの付け合わせではなく、チーズがメイン!ついつい食べ過ぎてしまいます。