木を使い、子どもの学びをつくる
- 工学部 建築・ 都市環境工学科 西本研究室
子どもに配慮した製品や研究に贈られる「キッズデザイン賞」のクリエイティブ部門で、工学部建築建設工学講座の西本雅人講師の研究室が優秀賞を受賞しました。
西本研究室は2016年から富山県の星の杜(もり)小学校において「木を使い、木で学ぶ」という建築士のコンセプトのもと、児童に向けてワークショップを提供してきました。今回の受賞は研究室の先輩から、代々受け継いだ活動によるものです。
建築士からは、児童が木に触れ、実際に校舎をつくることが出来るように、建築の工程で壁板の塗装や土壁つくりといった様々な工程を児童に体験してもらうことが提案され、その活動を西本研究室はサポートしました。特に西本研で印象に残っているのは、全学年が集う階段教室の壁面パネルの製作。児童の手が届く高さの壁面に毎年、児童が彫刻で作ったパネル作品が展示できるようになっており、ワークショップでは地元の彫刻師の指導のもと、児童に手のひらサイズの正方形の杉板パネルに彫刻してもらいました。ワークショップの前に、学生は児童が削りやすいように木の節がないパネルや柔らかいパネルを選別、当日はケガがないようにサポートしました。西本研の小島翔太さんは「この活動を通して、子どもが木に対してどのように、やわらかさや、ぬくもりなどを感じるのかを目の当たりにできたことは貴重な経験」と活動を振り返りました。研究室の一人ひとりがワークショップを通じて、木が人に与える感触などを実体験できたことは、今後の建築の分野で発揮できる確かな力を身に付けたようです。