生駒 俊英

弱者を守る
家族法の在り方を考える

  • 生駒 俊英
  • IKOMA Toshihide
  • 国際地域学部 准教授(法律学)

Profile

1980年、大阪府生まれ。2005年、関西大学法学研究科博士課程前期課程修了。2008年関西大学非常勤講師、2008年、岡山吉備国際大学国際地域学部助教を経て、2010年に福井大学教育地域科学部講師。
2013年に同学部准教授、2016年同大国際地域学部准教授となる。
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“法は家庭に入らず”を再考する

「家庭の問題は家庭内で解決すべき」という感覚が日本人の意識に存在しています。家庭内の問題に法を適用したり、行政が介入したりするべきではないと考えられてきたのです。これは、明治民法下における「家制度」の考えが影響をもたらしたものと考えられています。戦後、現憲法が制定され、その理念に反するとして、戸主が統率権限を持つ「家制度」は廃止されましたが、現代の生活や制度にそぐわない考えが今もなお存在しています。そのような過去の考えに捉われて、“法は家庭に入らず” を理解する事は問題なのではないでしょうか。

児童虐待やDVなど、家庭内の問題が肥大化している現代では、弱い立場の人を保護するための方策が必要とされています。私は法律学の立場から、これらの問題に取り組んでいます。

養育費不払い問題解決に取り組む

子どもを持つ夫婦が離婚した場合、母親か父親のどちらか一方が親権者になると法律で定めています。しかし離婚後、親権者ではないもう一方にも当然養育費を支払う義務があります。日本では離婚時に養育費を取り決めるケースは少なく、全体の半分ほどといわれています。さらに、取り決めがあっても実際に払い続ける人は4分の1ほどしかいません。養育費不払い問題は、世界中で同じように起こっており、子どもの貧困にも繋がる問題であると考えられています。

養育費は、子どもが今日、明日を生きるために必要な生活費です。何よりもお金が手元に行き届くことが重要なので、当事者まかせの方向性ではなく、社会全体でこの問題に取り組むべく、国や行政が養育費を立て替え、不払いの親から取り立てる「養育費立替制度」を導入すべきと考えています。数十年前から制度を導入しているドイツを参考に、実現可能な制度の具体案を検討しています。

今の社会の現実を見つめ、より弱者を守る制度を築いていくことができればと考えています。

It's My Favorite!

三姉妹の子育てにハマっています。末っ子の出産で妻が入院していた間、上の2人のため、朝5時に起きてキャラ弁を作りました。