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学長あいさつ

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国立大学法人福井大学長 上田 孝典

様々意見のある中、開催された東京オリンピック2020も、閉会となりました。猛暑は相変わらず継続する毎日ですが、皆様如何お過ごしでしょうか。

今なお懸案であるコロナ禍は、全国的にも、また従来から強力な抑止体制の構築されている福井県下に於いても、猛威をふるっています。2020年1月15日に我が国ではじめての感染者が出てからの継続して厳しい状況はある程度予測出来ましたが、その予想を超えた長期にわたっています。大きな原因は、二度に亘る重要な変異株の出現です。アルファ株出現時には、濃厚接触者になると、其れ迄と比べて、PCR検査でより多くの陽性者の出現することが実感できました。デルタ株出現に際しては、感染のスピード感、若年層へのシフトにより、別の感染症への対応をする位の気持ちが必要と感じています。

この間、大学での学びも、昨年以来、全学休業、オンライン講義スタート、対面講義3割導入、対面講義7割導入、そして本年度後期には対面を原則としつつ必要なオンライン講義も行うハイブリッド講義が、予定されていますが、この部分は、なお予断を許しません。当初withコロナの時期を耐えての、充実したポストコロナ対策を志向していましたが、withコロナがこれだけ長期化すると、それによるダメージも慢性的に厳しくなりつつあることが感じられ、withコロナへの充実した対応が必要と考えています。即ち、当初の、感染を出来るだけ避け、学生諸君の対コロナ面での健康を第一とする対応を踏まえつつ、大学での皆さんのアクティビティの回復も両立させる試みの導入を探っています。この、本来困難な選択ができる可能性を与えてくれたのが、ワクチン接種の普及です。学生諸君のご協力により、学生の摂取率は、少なくとも75%に達しました。八月下旬には、再度、附属病院、事務局等の協力を得て集団としては恐らく最後の学生諸君へのワクチン接種を予定しています。デルタ株に対する集団免疫についての決め手となるデータはないようですが、出来るだけ次回の接種率をあげ、それがワクチンを受けない人の感染防御にも影響しうる体制に持って行きたいものです。

その際重要な点は、ワクチン接種に如何に対応するかによって、ある意味、社会生活における本学の力量が問われているということです。当たり前に接種を受けられる諸君以外に、過去の履歴から副反応の可能性のある人、自ら得た外部情報により接種を希望しない人、何らかの理由でワクチン接種に反対意見を持つ人、などが存在し、どのかたにおいても、その自らの判断は許容されなくてはいけません。そうした多様な意見を尊重しつつ、ワクチン接種率を少しでも向上させ、このパンデミックに対し、withコロナの中で出来るだけ大学のアクティビティを高めるよう努力をしたく思います。

福井大学人としての、学内各自のご理解、ご協力をよろしくお願い致します。

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